GA文庫編集部より、「
アキハバラ∧デンパトウ」の見本誌を送っていただきました。
※画像をクリックして拡大してご覧ください。
表紙は
れい亜先生による描きおろし、ロゴをはじめとするデザインはデザイナーの
柊椋さんにしていただきました。
表紙絵は、傘をふりあげるペンネをローアングルで撮るという、従来のラノベでは見られなかったすばらしいものになっております。
手前にあるエンジニアブーツとカモメの翼をナメるように撮り、奥には電波塔のアンテナも建っているため、奥行き感のある絵です。
じつはラノベの表紙では、こういう奥行き感のある「縦の構図」というものは多くありません。
おそらくロゴデザインを置く関係や、表紙サイズの制約とも関係していると思うのですが、人物が二人ならんでいたりする「横の構図」が多いのです。
しかしれい亜先生は、いろいろと制約のあるなかで、これまでになかった構図を見事に成功しておられます。
アオったカメラアングルのほか、ペンネのふりあげる傘の軌跡や、髪のなびき、めくれるバスクシャツの裾、手前に飛んできているカモメの翼など、さまざまな要素を使って動的なイラストに仕上げています。
帯で隠れていて画像では見えませんが、ペンネの足が接する床もレンズ収差で彎曲してあり、それも動きの表現につながっております。
じつは、
ガンガンGAの連載時に使っていたトップイラストがあまりにもすばらしく、当初はこのイラストをそのまま表紙に使わせていただこうと思ったのですが、担当さんのご意見でもう一枚描いていただくことになりました。
その結果、このようなすばらしいイラストを描いていただき、一体どちらのイラストを表紙にしたらよいのだろうという、贅沢な悩みが発生してしまいました。
ラノベ作家としては至福の瞬間ですね。(^^)
さんざん悩んだ結果、初出のイラストということもあり、描きおろしていただいたイラストが表紙ということになりました。
もちろん、連載時にトップにあったカラーイラストも、ちゃんと口絵に収録されております。こっちのイラストもほんとすばらしいんですよ~。
ちなみに、連載時のイラストの季節は物語冒頭の「春」で、今回の表紙イラストの季節は物語クライマックスの「夏」です。
青空の色や雲の形、陽射しの強さの変化などによって、見事に季節のちがいが表現されています。
ほかの口絵もすごいですよ! あんまりいうとネタバレになるからいえないけど、ぜひ店頭でお手にとってご覧になってください。
絶対買いたくなりますから。モノクロイラストも、通常のラノベよりも多い12枚を描いていただきました!(通常は10枚が多い)
作家としても、れい亜先生の一ファンとしても、本当にうれしいです。
いやあ、ラノベ作家やっててよかったです、ほんと。
惚れこんだ才能といっしょにお仕事ができる幸せというものは、言葉では言い尽くせません。
デザイナーの柊椋さんには、ロゴデザイン案を複数だしていただきました。
そのなかでも今回採用されたロゴは、直線的で線の太さに強弱がついており、硬質かつモダンな印象で、デンパトウの世界観にぴったりです。
また、ロゴは赤一色なため、特色で刷っていただきました。(お金がかかるそう)
写真で見るよりも実際にご覧になったほうが、その綺麗さがよく伝わるかと思います。
作者名のとなりにある、携帯のアンテナ表示のようなマークも、とてもデンパトウの世界観に合っていてニヤリとします。
口絵や帯のデザインも、すごく凝った形にしていただきました。
れい亜先生のイラストと柊椋さんのデザインのおかげで、これまでにない新鮮な印象の本に仕上がりました。
そして、帯のコメントです!
大沼監督ぅぅぅぅぅううううううううううう!!僕のあこがれの方にコメントを書いていただきました!
名作「
ef - a tale of memories.」のときから大ファンであります。
以降、大沼監督の手がけられた作品はすべて観させていただいております。
大沼監督は、GA文庫原作の「
のうりん」や「
落第騎士の英雄譚」の監督もされております。
しかし、両作品とも、
僕の担当の佐藤さんとはちがう編集者が担当されているんですよね。
なので、僕の担当さんと大沼監督は面識がありませんでした。
それなのに、
SILVER LINK.さんを通じて大沼監督にオファーをかけていただき、コメントをいただけることになりました。
担当さんすげえ!本当に、この作品にたずさわってくださる人は、すばらしい方々ばかりです。
自分としては、コメントもそうですが、大沼監督に小説を読んでいただけたことがまずうれしかったです。
あこがれの方に作品を読んでいただけるなんて、天にものぼる気持ちであります。
大沼監督に受けていただけることがわかって以来、ずっと初恋の少女のようなふわふわ状態で日々を過ごしておりました。
そして帯では、
泡状内言法と
主副並行会話文という、作中で使っている表現手法を使ってコメントを書いてくださいました。
なるほど、このテクニックってこう使えばよかったのか!
あぁ~、うれしいよぅ~! このよろこびを多くの人に
自慢したいよぅ~!
「バキ」の板垣恵介先生が、「劇画村塾」ではじめて小池一夫先生にマンガを褒められたとき、すっかり有頂天になって、「まわりのやつらがみんなバカに見えて、俺が最強だっていう気分になった」というようなことをおっしゃっていましたが、いまの自分はまさにそんな気分であります。
大沼心監督という虎の威を借りて、えらそうな狐になるぞ俺は!もう最高です! 見本誌が届いたあと、ずっとこの本に頬ずりしてました!
そのあと一晩抱いてねんねしました。(^^)
見本誌は十冊届くので、一冊は僕にさんざん愛撫されることになるのです。
「アキハバラ∧デンパトウ」は
GA文庫の公式サイトでは10月15日発売となっておりますが、15日は土曜日なので、14日(金)に発売される可能性が高いかと思います。
Amazonさんのページでは10月14日発売となっております。
自分としても、現在までの最高傑作を書いたつもりです。
作品に関わってくだすった方々のすばらしい仕事ぶりと合わせ、楽しんでいただけたら幸甚です。
ああ~、ほんとにうれしいよ~!(^^)